小学校低学年の息子の机はいつも物で溢れています。誰に似たのでしょう?…答えは分かっています。私です。 私も片付けられない人間の一人です。出したら出しっぱなし、一度取り出すとその作業(何日にもわたる作業でも)が一段落するまでは放置してしまいま…
乳児のそばによると、多くの場合しっかりと目が合うことに気付くと思います。何も教わっていない子どもがなぜ、動く人間の身体のなかで目にしっかり注目できるのでしょうか。 乳児は、生まれたばかりでも人の顔が好きで「目や鼻、口が一定の場所にある」特徴…
乳児の時の記憶を持っている人は少ないと思います。記憶(特に新しいことを覚える働き)に関わっているのが、大脳辺縁系にある海馬です。 たとえば、教えてもらったことを覚えたり、友達との楽しい思い出を記憶に残したりするとき、海馬が活発に働きます。記…
耳から聞こえた音がどのように認識されるのでしょう。耳で聞いた音は、まず電気信号に変わって脳に送られ、側頭葉にある一次聴覚野で初めて「これは音だ」と認識されます。 この一次聴覚野は、音の高さ(周波数)や大きさ、リズムといった基本的な情報を打ち…
幼児の初語には唇を使った音が多いです。「ママ」なんて生活経験の面から言っても、音の出しやすさ、真似のしやすさから言っても最高のフレーズです。同じ唇を使う音で「パパ」も言いやすいですよ。 さて、発音の易しい難しいはありますが、どのような言葉を…
昨日に引き続き、視覚情報の処理についてもう少し書いておきます。 目から入った情報は、脳の中で主に2つの道すじに分かれて処理されています。その一つが、物がどこにあるか、またどのように動いているかを調べる「背側経路」です。背側経路は後頭葉の第一…
目から入った光は、網膜(もうまく)で電気信号に変わり、脳に送られます。その信号が大脳皮質の中で最初に届くのが後頭葉にある第一次視覚野です。 第一次視覚野は、受け取った情報を線、角度、色、動き、奥行きといった要素に分解していきます。まるで、パ…
最近も一件あったのでが、言葉の訓練をしているとこのような場面に出会うことがあります。 私:(包丁のカードを見せて)これは何かな? 児:・・・・・・ 私:これで何するのかな? 児:切る!! 私:そうそう、ほうちょうで切るよね。(今度はフライパンの…
子どもがスプーンやフォークを使い始めた頃、食べ物をうまくすくえずに見ている側がハラハラすることがあります。それが時間が経つと多くの場合、まるで自分の手の一部のように巧みに使いこなすようになります。この驚くべき成長の背景には、頭頂葉にある下…
猛暑が続いていて、ただじっとしているだけでも汗が噴き出ます。皆さんはしっかり水分摂取していますか。熱中症予防には、のどが渇く前のこまめな水分摂取が重要です。 「のどが渇いた」と感じるとき、私たちの体の中では何が起きているのでしょうか。 のど…
楽しかった思い出話を何度も繰り返し話す姿は、幼児には珍しくありません。そのような思い出話の最中に働いている脳部位が側頭極です。 側頭極は、側頭葉の一番前にあって体験を思い出す時に働きます。例えば、過去に行った旅行先での出来事を思い出す際にも…
週末、小学校低学年の息子と4歳の娘と3人でカードゲームをした時の話です。 していたカードゲームというのは、へんがおならべ(アーテック)というもので、順番にカードをひいていき、一番多く顔を作れた人の勝ち、というルールで進めました。 このカード…
ゆで卵の殻をとる手の動きを思い出してみてください。利き手で卵を器にコツコツと当ててヒビを作ってむいていくのですが、右手が殻をめくっている間、左手は卵が手から落ちないように支えています。このように身体の複数の部位が協力し合って動くことを「協…
自分は上手にかわしたつもりが、身体の一部がひっかかってしまってとても痛い思いをすることがあります。タンスに足の小指をぶつけるのもその一つです。ものをうまく避けるには空間認識と、その空間の中で体の動きを適切に計画する脳の働きが重要です。 上頭…
「うちの子、なかなか行動に移せない…」「どうしたらやる気が出るんだろう?」子育てをしていると、そんな風に感じることがありますよね。実はその「やる気」や「行動開始のスムーズさ」に、脳の大脳基底核という部分が深く関わっています。 大脳基底核は、…
小学校低学年の息子はとてもゲームが好きです(特にポケモンGO)。親のスマホを貸して、一日10分程度のみ使用を許可しています。 たった10分なのです。その10分を非常に楽しみにしており、気が付くとゲームの話ばかりといったこともしばしばです。 ゲームに…
先日、4歳の娘がふとしたときに「○○(娘の名前)は訓練の先生のこども?」と私に確認してきました。そうです、私はクリニックで言葉のリハビリをしている先生に間違いありません。私が、「そうだよ」と伝えると、娘は嬉しそうに笑いました。その表情はなん…
2歳頃になると、それまでゆっくりだった言葉数(語彙)が急激に膨らみます。この発達の背景にあるのが全感覚系のシナプスの刈り込み(脳の中で使わない道路を削られ、伝達ルートが整理されること)です。幼少期の急激な発達の背景には、かならずこの一点が…
乳幼児に話しかけるとき、皆さんは自然と「ゆっくりと言葉で伝える」という形になっているのではないでしょうか。これは、とても大事なことです。大人に話しかけるのと同じ速さで話しかけても、幼い子どもは理解できないのです。 なぜでしょうか。その理由は…
落ちつきがないと言われる子たちは、注意されたことを覚えておくこと、指示されたことを覚えておくことなどが苦手です。これらは言語性ワーキングメモリと呼ばれる脳の機能で、主に左半球の前頭葉と頭頂葉の複数の領域によって支えられています。 最近の研究…
これはまた、3歳の娘の話です。4歳になる誕生日を前に、娘の写真を大きめに配置したポスターを作りました。私がCanvaというデザインツールで遊んでいる中で、思いついた企画でした。 娘に「一緒にポスター作ってみようよ」と誘ってみると興味をもってくれ…
3歳の娘とおままごとをして遊んでいた時のことです。小児の言語聴覚士の職業柄、仕事ではおままごとに力を入れて取り組む方なのですが、家だと緊張感がないからか、とにかく眠いのです。 「一生懸命付き合わないと娘に申し訳ないなぁ。」と思いながらも、一…
脳の発達について、深く考えさせられる研究があります。 養育者(親)から日常的に暴言による虐待を受けていた方の脳を調べた研究です。𠮟りつける、はやし立てる、侮辱する、非難する、おとしめる、恐怖を与える、あざ笑う、過小評価する、というような言葉…
保育園や幼稚園、病院など、子どもが「初めての場所」に行くときに泣いてしまったり、ドキドキして不安そうにしたりすることはよくあります。 不安を感じたとき、脳の中でまず活発になるのが扁桃体という場所です。扁桃体は「怖い」「びっくり」などの気持ち…
私は発語がゆっくりなお子様に対して、訓練の中でよく「まねっこどんどん」を行います。 動物の写真カードを見せるだけで動物の真似ができる子もいれば、それだけでは足りず、私の動きを見てはじめて真似できる子もいます。 目の前にないものをイメージして…
「見える」ということは、実は複雑でよくできたシステムだと思います。簡単に流れを整理してみましょう。 1.目が「写真」を撮ります。 目はカメラのようになっています。角膜と水晶体がレンズ、網膜がフィルムにあたります。網膜に映し出される画像は逆さま…
子どもが何かに挑戦して、成し遂げること。達成する事柄の大小は問いません。その成功を支える力に「自己制御」があります。ごっこ遊びや演劇遊びで役割を全うする、積木遊びや折り紙やお絵描きで目的のものを作る。このような活動の中で育っていく力の一つ…
小学生(低学年)の息子と3歳の娘とのやり取りです。 息子「これ言えるか?なまむぎ、なまごめ、なまたまご」(早口で) 娘「うん!!なまたまご!!」 息子「!!??。いやっよく聞いて、なまむぎ、なまごめ、なまたまご」(ややスピードを落として) 娘…
子どもたちは、目指す未来に向かって進む中で困難に出会うことがあるでしょう。そのような困難に出会った時――その瞬間を支えるのが脳の「内側前頭前野」です。ここは気持ちを整え、目標を思い出させ、「もう一度やってみよう」と合図を送る、力強い応援団長…
「3つのT」って知っていますか?この3つのTを意識することで、乳幼児の脳はぐんぐん発達していきます。 Tune In 子どもが集中している対象に気付いて、その対象について子どもと一緒に話をすることです。こどもに合わせた(発達段階、話し方、スピード、興…